映画「パワーレンジャー」をレビューします。
ハリウッド版スーパー戦隊
日本でも毎年のように放映されているスーパー戦隊シリーズですが、アメリカでも独自にアレンジして『パワーレンジャー』として放映されています。
『パワーレンジャー』はテレビドラマとして人気を博し、本作は劇場版として3作目となっていて、今回はリブートしてキャストを一新させています。
しかしながら、その構図は従来のスーパー戦隊シリーズと同じく、五人の戦士を見つけるところから始まり、彼らが一致団結して悪を倒していくという流れになります。
さすがにアメリカという事もありますが、日本とは少し違う部分を持っていますが、基本的に彼らはティーンエイジャーとして大いなる使命を背負った事を自覚して成長していきます。
物語の大半が五人の若者たちがパワーレンジャーとして力を身に付く訓練、彼らの中にある仲間意識の芽生えを中心に描かれていました。
スーパー戦隊シリーズのコンセプトである一致団結する力をしっかりと描いています。
“気持ちが一つに!”
【焦燥感と無力感】
パワーレンジャーに選ばれた五人の若者ですが、厳しい訓練を課せられていきます。
ですが、本来は変身して行うべき訓練で彼らは変身できず、悪役であるリタが従う僕たちとの戦いでは生傷が絶えません。
それでも五人が立ち上がって戦っていく姿には、自分たちの守るべき世界だけではなく、落ちこぼれではないと証明したいという願望も見えてきます。
そのせいで変身できず、彼らを導いていた初代パワーレンジャーだったゾードンも落胆してしまいます。
焦る彼らは仲間が一度倒れた時にようやく同じ気持ちになって立ち上がる瞬間こそ、まさに歩パワーレンジャーの信念を受け継いだ素晴らしい場面でした。
そこからはスーパー戦隊シリーズの王道的な戦いが始まってワクワクが始まります。
“世界を守る後の若者たち!”
【最強のチーム】
ようやく五人の若者がパワーレンジャーになりますが、同時に悪役のリタが金塊により作り出した巨大な相棒のゴールダーを率いて世界を滅亡させるクリスタルを求めます。
ついにスーパー戦隊シリーズの醍醐味であるロボットによる戦闘が始まります。
恐竜を模したロボットたちが並んで駆けていく姿に興奮しますし、それぞれの造形も日本のスーパー戦隊シリーズとはまた違った良さがあります。
最後は王道的な終わりを告げますが、まだまだ続きがありそうでこの先は楽しみとなります。